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子供の出来事

 

 

小学生の頃の、ふたつ年上の悪友は、
父上を早くに亡くされた。

 

私も一度しかお会いしたことはなかったけれど、
若い頃の伊集院静さんに似ていたな。

 

明け方、近所で救急車が止まったのだけれど、
それが悪友の家だったとは、想像だにしなかった。

 

びっくりしてお通夜に行くと、
でかい図体の大人たちの脚の向こうに
泣きじゃくる悪友がいた。

 

チビの私には、彼女の所まではとても辿り着けなかった。
たとえ辿り着けたところで、何が言えるだろう。

 

どうなぐさめて良いか分からず、
くるしまぎれに「これ、あげるので、元気出して下さい。」と書いた封書に、当時お気に入りだった綺麗なブレスレットを同封して、ポストへ入れておいた。

 

悪友の父上と入れ換わるように、
私はその後、悪友宅へ入り浸る事になる。

 

悪友の母上は公務員で、結構偉い役職にも就いていたらしい(その役職で、テレビに時々出たりもしていた)。

 

それで夜遅くなったり、時に徹夜だったりして、
悪友は、悪友のお向かいの家へ屡々預けられていたのだが、
どうもそのお宅のおばさんが、
悪友に冷たかったらしい。
イヤミとか言ったりして。。

 

そこで、悪友は
私が泊まるから、という理由で
お向かいへ行かずに済む手段を取るようになったのだ。

 

かくいう私も、
生家には、とんといたくない類いだったので、
まぁ、win-win だ。

 

そこで密かに行われた悪戯の数々は華麗なものだった(?)が、
その中に、
悪友の亡くなった父上の趣味道具を物色して遊ぶというものもあった。

 

悪友の父上は趣味人で、
油絵やバイオリンも嗜んだ。
本棚には画集が沢山あった。

 

悪友の家は、
父上が亡くなる少し前に、
とても綺麗な家に建て直していた。
母上がお茶の免許をもっていて、立派な茶室もあった。

 

柱の木々もみな新しく清々しいのに、
ときどき家の中を歩いていると
ふっと、トロンとした重い感触の感覚を感じた。

 

なんだろ?おじさん(悪友の父上)かな?、と思ったりもしたが、
当時、自分を信じていなかったので、
ただ、その重い感触に、触れないようにスルーする他なかった。

 

今朝、ふわりと夢を見て、
その重い感触を、何十年かぶりに突然、思い出した。
と同時に、
あぁ、あれはやっぱりおじさんだったんだ。。、と
なんとなく思った。

 

おじさんが亡くなられたのは、
おそらくまだ40代。
新しい夢のお家をやっと建てたばかり。
そして急逝。。

 

これからまだまだやりたいことの夢が
沢山あったんだろう。。

少しは未練もあって当然だよね。。
悪友もまだ小学生で成長期。。

 

悪友は、私の上京前には達者だったし、
母上も、新たなパートナーがいるとかいないとかを風に聞いた。

 

私の上京後、やっと葉書を出せた頃には
既に引っ越していたようで、
宛先不明で戻って来た。


命からがらの上京だったし、声も当時全く出なかったので、誰に連絡もできぬままだった。
おじさんの思い出詰まった家だからそうそうは引っ越ししまいと思ったのもいけなかった。

 

私の上京後、生家も知らん間に引っ越してしまったため、
生家に悪友宅について尋ねることすらも出来ず、
もうおそらく、二度と会えない。

 

悪友の母上には大変良くして戴き、
いろんな事を教えて戴いたし、いろんな所へも連れて行って戴いた。

 

そのご恩返しも、もう多分出来ないので、
私は、毎朝抹茶を点てる時に、
おばさんが今幸せであるように必ず祈っている。
お茶の作法は、おばさんに教えて戴いたからだ。

 

おじさんと思われる、あの重い感触を突然思い出したのは、
おじさんも、おばさんの今の幸せを
天で祈っていらっしゃる知らせなのだろうか。。

 

 

合掌。

 

 

🍀🐲🌠🌸🐱🐦

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